これからしばらく、光舜堂の二胡の、材料のことを書こうと思います。
まずはじめに、紅木(コウキ)です。
紅木(こうき)は英名でRedsander Woodと言うインド南東部原産の中高木です。
製材したては紅色で、空気に触れて暗褐色となります。
日本では、古くから、三味線の棹などに使用される木です。
現在ワシントン条約(CITES)付属書2類に指定されています。
インド国内法等でも、取引が規制されています。
ですから、今は殆ど日本には入ってきません。
たまたま、規制前の材料が、手に入りました。
この木で、3台分の二胡作っています。
三味線の棹に作ると、他の黒檀や花梨などに比べて、
華やかに四方に広がる音を作りだします。
いわゆる中国で言う紫檀の二胡の音に近いのですが、
紫檀の明る音だけでなく、ずっしりとした、響きを持っています。
悲劇のバックに使えそうなその音色は、日本人にはたまらないと思います。
多分、二泉弦を張れば、雑踏の中でも染み透っていく響きと鳴りです。
いわゆる遠鳴りのすると言われる二胡になります。
アービンに持っていってやったら、とても喜びそうな楽器になると思います。
中国にも、この木は、古い家具を解体する以外には無いと言います。
もちろん、大きな国ですから、日本よりはあるとは思いますが、
実際に作られた二胡があるのかどうかわかりません。
また、今後私の手に入るのかどうか、
それも解りません。
ですから値段のつけようがないというのが、今の心境です。
また、今準備している、西野二胡の試奏の楽器の中にも、
1台だけ入ります。
名前をつけました。「伏姫」です。
どなたの手に渡るのかは、解りません。
わびさびのわかる二胡、楽しんで下さい。
西野和宏